
監督: 滝田洋二郎
出演: 林 遣都 山田健太 他
2007年作品
傑作だと思います。
ピッチャーの少年がボールを投げ、キャッチャーの少年がボールを捕る。
そこがこの映画の見所です。
野球の試合には、9回の表裏を通して、様々なシーンがあるわけですが、この映画は、そのほとんどを省き、ピッチャーが投げてキャッチャーが捕る、そのカットばかりが無数にあります。
そしてそのどれもが、とても感動的に撮れているのです。
野球物にありがちな、スローモーションや奇抜なCGなどほとんどなく、ときにはワンカットです。
まさに文字通りの直球。
思わず「早ぇっ!」と何度も声を出してしまう。「うおっしゃー」と叫んでしまう。
滝田監督はピンク時代からコミカル路線(脚本:高木功 主演:滝川真子のシリーズ)と、「連続暴姦」のようなシリアスもの(脚本:高木功 主演:大杉蓮)の両極端をとっていました。
メジャー進出作「コミック雑誌なんかいらない」(脚本:高木功)は擬似ドキュメンタリー風の異色作で、邦画史上ベスト10に必ず入れるべき傑作です。
ただ、その後の数々のメジャーヒット作(高木功と離れてしまう)は私自身はあまり興味がわくものがありませんでした。
でもこの映画は傑作でした。
主人公の少年二人は全くの新人だということです。
その勢いのある球筋は、みている我々に、素直にぐいぐいと生きていくことの大切さを思い出させてくれます。
もしかすると滝田監督は、若い頃バッテリーを組み、一緒に青春を駆け抜けた故・高木功のことを思い出しながら、この映画を撮ったのではないでしょうか。
※萩原聖人さんは、黒沢清監督「CURE」の怪物以来の、当たり役です。今年の助演男優賞当確では?
※故・高木功氏の残した短編集「百年風を待つ」と貧乏旅行記「地球の迷い方」はどちらも必読の面白さです。
posted by 自称シネフィル at 18:39|
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